PG Queen America☆★☆




徒然なるままの50代女性がすなる日記といふもの。

不平等な世の中

ジャジャーン。
シアトルで、長男がクリスマス休暇で帰ってきたときのディナーです。
こんなに頑張っていたのね。
大学でさぞひもじい食生活だろうと、好物で迎えた母心。


そんな長男と現在は毎日暮らしているので、日々の食事もおざなりになりつつあります。
その楽な生活に慣れてしまい、大事なベビちゃん次男が帰ってくるというのに、何の準備もしておりません。
なんという違いでしょう。


なのに、昨日次男から「フライト前日に変えられる?」とメッセージがあり、
「このクソ混みの時期に変えられるワケないだろ!しかもそんなメンドクサイことしたくないし!」と思いつつ、
「無理だと思うわよ~。なんで~?」
「授業がキャンセルになった。」
「あら~、先生もサボってホリデー気分ね~。」
なんてやり取りしていたら、長男が、
「なんでそんな我侭につきあってるの?ダメ!の一言で終わらせればいいんだよ!」
と、怒ってきました。
私からみれば、あなたの方が100倍ワガママなんですけれどね~。


うちの息子たちはまったく性格が正反対です。
モントレー時代に、近所のおばあさまに
「同じように育てているのに、上の子と下の子、全然違うんです~。」
なんてお話したら、
「あなた、何をおっしゃってるの。同じように育ててるわけないじゃないの。自分はそうしてると思っているかもしれないけれど、誰に対したって全く同じように接するなんて不可能なの。そんな思い上がりはやめて、平等なんてあり得ないことを認め、それぞれにどのような気持ちで対応しているのか、どういうアプローチがいいのかを考えるほうに時間を使いなさいな。人間をひとからげにまとめるものではありません。」
と、返された経験がございます。
しかし、若かったあの頃。
「ふ~ん。」なんて聞いていましたが、深くは考えずに多忙な日常に紛れていったのでした。


思えば、アメリカ社会って全然平等じゃありません。
学校でも、子供のスポーツチームでも、親のボランティア度合いや、クレーマー度合い、クラスやチームへの貢献度で区別されまくります。
学力や実力は二の次、三の次。
私の貢献度がゼロだったのに、長男が野球チームでオールスターに入れたのはメインストリームのグループと仲がよかったから。そうでなければ外されていたはず。
5年生の小学校卒業一大イベントのミュージカルでは、子供を主役にしたい親が多額の寄付をしておりました。そして、本当に主役になっていました。
私も少しばかりボランティアをしたので、次男はチョイ役をもらっておりました。
普通の町の公立学校でもそんな感じです。
それを超えて有無を言わせない天才だけは例外です。そういう才能の持ち主には向こう側から近づいてきてくれるので心配ありませぬ。


元来人間社会ってこういうことよね。
日本は社会主義国以上にまじめに平等を受け取って実践してきたのか、学校時代まではとても平等ですね。親の貢献度も平等を求められるし(やりすぎると批判されますね)、実力があれば親など関係なく認めてもらえます。
私も男女平等を信じて一生懸命頑張ってきましたが、社会に出てあまりの不平等さにそれはそれは衝撃を受けましたよ。
なので、いっそ子供時代から不平等の原理を知らされ、対応姿勢を学べるアメリカの方がスッキリしていて、騙された感がなくて良いですね。
日本の親は、PTAなんかも、やっても何の利益もないように感じるから敬遠されるのでしょうね。
アメリカのように、子供に利益が還ってくると思えば、もっとやる気の湧く親御さんたちが多数いるのではないでしょうか。
結果その方達のお陰で学校やチームがうまいこと運営されて行くのだから、お互いにとって良いことだと思うのです。
「えこひいき」は人間の心にかならずあるもの、という事をもっと知ったほうが、いや、きっと皆知ってはいるはずですが、公に認めたうえでの対応を考え、楽になると社会の成熟度がまた一歩増すかも。
社会派気分な私からは以上です。